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曲にふさわしいテンポはどれくらい?

メトロノーム

こんにちは。流山市ゆめピアノ教室のいしごうおかです。

よい演奏のために必要な条件はたくさんあります。
ミスがない、音がきれい、あせっていない
どれも必要です。

「適切なテンポ」というのも 重要な条件ですね。

楽譜に書かれた速度 ♩=80 などの記号に合わるのが適切なのでは? と思えますが、そんなに単純かつ簡単ではありません



その曲らしい感じ、というのがあります
例えば ベートーヴェンの エリーゼのために

誰もが知っている超有名曲で
なんとなく口ずさんだ時 大体誰が歌っても同じくらいの速さです
みんなが「こんな感じの曲」と記憶しているのですね。
その雰囲気を壊さないテンポが 適切なのかな、と思います。


近年 ピアノの楽器としての性能が上がり演奏しやすくなった
指導法の研究が深まり、より短期間に上達できるようになった

そんな背景から、全体的に演奏テンポが速くなっています
世の中の電子化が進み、生活があわただしいことも遠因かも。

また、コンクールが乱立していることもあります。
テンポが速く、正確に演奏できるのは
とても分かりやすいポイントだからです

私が思う「最適なテンポ」は
その人らしく
その曲らしく 聞こえる速さ です。

指定通りの速度では演奏できないことも多いです
がんばって速くひいても ミスが多くなったり乱暴になったら意味がありません

これも超有名な リストの ラ・カンパネラ
対照的な演奏を並べてみます

エフゲニー キーシン


フジコヘミング


単純に映像の時間を比較すると2分も違います
皆さんはどちらがお好きですか

私は断然 フジコさんです。
曲を大切に 吟味して演奏していることがよくわかりますよね
余裕のある演奏ですし、テンポが遅いからと言って
「ラ・カンパネラらしさ」が減っていません
体力に任せたフォルテッシモはありませんが
十分なメリハリも パワーも感じられます

まるで 
「音楽は徒競走や曲芸じゃないのよ」と語っているようです


ちなみに フジコヘミングさんの演奏は 82歳時で、
若い時の演奏はもう少し速いです

その人らしく その曲らしく
つまり、♩=80 のように一律ではなく、
人によって最適なテンポは違う、ということ。

そして、同じ人でも年齢や体力
そのほかの条件によって、最適なテンポは変わります。
気分も関係あるかもしれません


教室では サマーコンサート(発表会)に向けて
仕上げの時期に入りました
もう一度、
「どんな速さが この曲らしく、自分らしいのか」
一緒に研究しましょう