シルバー世代だけれどピアノ教室に通い始めても大丈夫？大人の方へ上達のコツをお伝えします

脳が活性化する　認知症の予防

手は第2の脳といわれています。

「手の仕組みと脳の発達」(大脳生理学者　久保田競)は次のように書いています。

「脳の手の運動野の血流量は、ひとさしゆびの曲げ伸ばしだけで３０％ふえる。
左右の脳全体でも、10％増える。

ピアノをひくなど、考えながら動かしたときは、
知能を左右する前頭野が一緒に働く」

ゆびをうごかすと、脳の血流量が増えて、脳が活性化するんですね。

正しい指番号で弾く効果

左手は1、右手は3と楽譜に書いてあるので、左右の手で違う指を動かす

最初はむずかしくて時間がかかります
、でも、だんだんスムーズにできるようになります。

人間の脳の中には、
たくさんの神経細胞があります。

その「つなぎ目」が、脳を使うほど増えます。
「1の指」という情報を、見て、指を動かす細胞に伝えるのは、
最初は時間がかかります。
神経細胞がまだできてないからです。

何度も繰り返すうち、
脳の中で細胞の「つなぎ目」ができて、
指を素早く動かせるようになっていきます。

加齢により、「つなぎ目」が減っていくのは仕方ないと思われていました。

最近では、この「つなぎ目」も、学習することで、
増えていくことが確認されています

回想法効果で、心が健康に

音楽は　その教をきいた時にみた情景やにおい、味、空気という
五感にしっかりと結びついています

子供のころに歌った歌
若いころに聞いた曲は、
過去の記憶をよみがえらせて、回想効果を進めてくれます

最近高齢者施設でも、回想法は取り入れられています

自分の過去を振り返ってまとめることは、
心の健康にとてもよいと言われています
あんなことも、こんなこともあった。
振り返ってみると、自分の人生なかなかよかった
と、肯定的にとらえられるからです。

シニア世代の演奏の特徴　心にしみる音楽

シニアの方には、自分のペースでコツコツ、着実に練習される方が多いです。
子供や若い方と違って、人と比べたり、実力以上にかっこよく見せようとしません。

自分の心のために
自分のペースで
自分が楽しいから弾く

むずかしい曲をひいていなくても
なぜか人の心を動かす、味わいのある演奏になります。

長く生きてきたから出せる味わい、深みのある演奏は
シニア世代のピアノレッスンの目標だと思います。
自分のペースでピアノを楽しみ、
ピアノで人生が豊かに

そのお手伝いができたら幸せに思います