ピアノで脳が鍛えられる理由 4
理由4.読む・弾く・聴く・理解(暗記)を同時に行う
この理由がピアノが脳のトレーニングになる最大の理由です。
聴覚からの情報処理を伴う(聴く)
楽器ですから、指で鍵盤を押せば当然音が鳴ります。
つまり聴覚にも意識を向けないといけません。
「正しい音が弾けているかな?」
「きれいな音を鳴らせているかな?」
「音量はちょうどいいかな?」
「右手と左手もバランスはどうかな?」
音楽なので当たり前と言えば当たり前なんですが。
ピアノを弾いている時に、聴覚からはかなりの情報量が入ってきます。
そこに意識を向け、判断をしなければなりません。
手は鍵盤を弾き、目は楽譜を追いながらです。
視覚からの情報処理(読む)
楽譜を読むという事は当然、視覚の情報も処理することになります。
前回、ピアノを弾くのは楽譜を一瞬だけ記憶する作業の繰り返しだというお話をしました。
しかしもっと話すと、楽譜を覚える以前に、まず楽譜を読んで理解し、
指をどう動かすかを判断する段階があります。
楽譜にも、当然かなりの情報量が詰まっているので、
視覚からの情報処理がかなり必要なのです。
そして実際に弾いた音が、楽譜通りかどうかの判断も必要になります
実は空間認識の能力も使う
さらに、ここまで言う人は少ないのですが、
実はピアノを弾く時には空間認識能力も使っているのです。
目が楽譜を見ている間は、手を同時に見ることはできません。
ピアノを習い始めて、最初の頃は楽譜と手元を交互に見ながら弾く方も多いですが、
それではつっかえつっかえになってしまいます。
ピアノ演奏を流すには、目は楽譜を追って、手元はあまり見ずに、
手の位置や指の位置、鍵盤の距離感を把握しないといけません。
当たり前すぎてあまり意識しないかもしれませんよね。
でも例えば、お箸で卵焼きを挟んで口まで運ぶには、
卵焼きの位置と自分の口の位置、それらの間の距離を把握しないとできない作業です。
これは空間認識の能力であり、視覚や聴覚、触覚とはまた別の脳の機能なのです。
自分の2本の腕と10本の指、そして88の白鍵と黒鍵それぞれの幅や奥行き。
目を使わずにこれらの位置関係や距離感を把握して、正確に鍵盤を押す.
プロでも音を外すほど難しい、大変高度な情報処理なんです。
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